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下北沖と連動懸念、六ケ所村で断層調査へ。

2012.12.22 Saturday 14:13

原子力規制委員会は、全国各地の原発から使用済み核燃料を受け入れている六ヶ所村(青森県)核燃料サイクル施設で、断層調査に乗り出す方針を固めた。

危険と判断されれば、使用済み核燃料の行き場がなくなり、たちまち日本の原発は動かせない事態となるため、日本の原子力政策は根幹から修正を迫られる。





断層活動を研究してきた専門家は、下北半島東側沖合にある『大陸棚外縁断層』を活断層とする学説を注視

『大陸棚外縁断層』は、大陸棚の東縁に沿って六ケ所村近くまでの全長百キロ、下北半島を西側に押しながら、潜り込むような動きをしているという。

『大陸棚外縁断層』の活動性を調査している東京大学の池田安隆准教授(変動地形学)によると、下北半島沿岸には12万5千年前以降にできた新しい地形(段丘)があちこちで見られ数十メートル隆起しているが、これらは断層活動に伴って隆起したものとみられるという。



(C)東京新聞
参照記事:六ケ所村で断層調査 規制委方針
2012年12月19日 07時09分

したがって、 原発や核燃料サイクル施設が集中する青森県・下北半島全体が、地質的に原子力施設を設置するには危険との見方が専門家の間で広がっている。

大間原発】…青森県下北郡大間町に建設中。
電源開発株式会社」(日本最大の卸電気事業者。愛称はJ-POWER(ジェイパワー)。)の原子力発電所。

東通原発】…青森県下北郡東通村にある原子力発電所。
東北電力」と「東京電力」の2社が敷地を保有。

使用済燃料中間貯蔵施設(リサイクル燃料備蓄センター)】…青森県むつ市に貯蔵建屋等を建設中。
東京電力」と「日本原子力発電」の2社が設立した「リサイクル燃料貯蔵株式会社」(むつ市)が事業を担当。
事業開始時期を平成25年10月とし、平成24年3月貯蔵建屋工事を再開。

核燃料サイクル施設】…「日本原燃(株)」が青森県上北郡六ヶ所村で運営する施設。
青森県六ヶ所村の敷地内にはウラン濃縮工場低レベル放射性廃棄物埋設センター高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターが併設して建設されている。
今後 MOX燃料工場の建設も予定されており、核燃料サイクルのための核燃料コンビナートを形成する。
既に貯蔵管理センターには約1400体のガラス固化体が保管され、巨額の資金投入にもかかわらず、再利用の輪(サイクル)が完成するめどは立っていない。




東北電力東通(ひがしどおり)原発(青森県東通村)の断層を現地調査した原子力規制委員会の専門家チームは、2012年12月20日の評価会合で、敷地内に多数の活断層がある可能性が高いとの見解をまとめたが、これらの断層も『大陸棚外縁断層』の及ぼす力で形成されており、今後も動く恐れがあるという。

東京大学の池田安隆准教授(変動地形学)は、地質構造などを調べる音波探査の研究結果を基に「この断層は西側に向かって傾きながら深さ十五キロほどまで延びており、下北半島を横断している」と指摘。

地下深くにある活断層の上に、原子力施設が位置する危険性に警鐘を鳴らす。



東洋大学の渡辺満久教授(変動地形学)は、六ケ所村の核燃料施設近くに見られる段丘や海側に向かって下がる地形も、『大陸棚外縁断層』の活動によると主張。

さらに、『大陸棚外縁断層』から分岐した断層が施設の直下を通っているとし、「『大陸棚外縁断層』が動いたとき、一緒に動く危険性が高い」と警告する。



『大陸棚外縁断層』が動けば、沿岸部ではマグニチュード(M)8級の大地震が起きると予測されるが、「日本原燃(株)」や「東北電力」は、これまで耐震安全性評価で「12万〜13万年前以降に動いた形跡はない」と活動性を否定してきた。

また、六ケ所村の核燃料施設を運営する「日本原燃(株)」は、今後『大陸棚外縁断層』が活動する可能性を否定、M8級の地震も考慮して耐震性を確保しているとするが、震源はずっと遠い沖合を想定しており、『大陸棚外縁断層』が動けばより大きな揺れに襲われる恐れがある。



原子力規制委員会の田中俊一委員長は、下北半島全体で断層の影響を調べる必要性を記者会見などで認めている。

事務局を務める原子力規制庁幹部も、六ケ所村の調査が今後の原子力政策の鍵になるとの考えを示している。




六ケ所村には、既に各地の原発から約1万2千体もの使用済み核燃料が運び込まれ、貯蔵プールはほぼ満杯の状態、再処理工場が完成しプールに受け入れ余力ができるのを待っている。

だが、断層調査の行方によっては、もはや各原発から使用済み核燃料を受け入れるどころか、危険な場所に大量の核燃料をためておけなくなり、別の場所に移す必要が出てくる。

そうなれば、使用済み核燃料は再び搬出元の原発に戻される見通しだが、各原発の保管能力もすでに満杯に近く、無理に受け入れればプール内で原子炉から取り出した使用済み核燃料と、次に使う新たな核燃料を交換する作業などができず、稼働出来なくなる原発が多い。



東京新聞によれば、6年以内に使用済み核燃料の保管場所が足りなくなる原発が全体の7割弱あるという。

電力各社から東京新聞が得たプールの残りの容量と核燃料交換実績のデータを基に計算した、プールの容量は以下の通り。

【6年未満】…原発名(数字は号機)

泊1、2(北海道)
女川1、2(宮城県)
福島第一5、6(福島県)
福島第二1〜4(福島県)
柏崎刈羽1〜7(新潟県)
東海第二(茨城県)
浜岡3、4(静岡県)
美浜1、2(福井県)
大飯1、2(福井県)
高浜1、2(福井県)
島根1(島根県)
伊万1、2(愛媛県)
玄海1〜4(佐賀県)

…以上、33基。


【6年〜12年未満】…原発名(数字は号機)

東通(青森県)
女川3(宮城県)
敦賀1、2(福井県)
浜岡5(静岡県)
志賀1、2(石川県)
美浜3(福井県)
大飯3、4(福井県)
高浜3、4(福井県)
島根2(島根県)
川内2(鹿児島県)

…以上、14基。


【12年以上】…原発名(数字は号機)

泊3(北海道)
伊万3(愛媛県)
川内1(鹿児島県)

…以上、3基。


※ 青森県むつ市に建設中の、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設経過から、12年を同様の施設を造る目安とする。







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