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南海トラフ、新監視システム完成。

2016.03.07 Monday 20:18

国立研究開発法人「海洋研究開発機構」(神奈川県)の地震・津波観測監視システム「DONET(ドゥーネット)」が、2016年3月末に完成する。



文部科学省の委託事業で、総工費は190億円。

2016年度中の本格運用を目指す。




東南海地震を対象にした「DONET1」は、2010年、熊野灘で着工。

和歌山、四国沖で南海地震を監視する「DONET2」は、東日本大震災を受け、計画を5年前倒しした。




今後30年の発生確率が60〜70%とされ、最悪の場合32万人の死者が予測される南海トラフ巨大地震。

「DONET」は、トラフそのものの変動をきめ細かくキャッチし、津波の高さ地震のエネルギーより早く正確に予測できる、世界に類を見ないシステムという。




2月末、和歌山県串本町の潮岬沖で、同機構の作業船が無人ロボットを操作しながら計51カ所に、地震計と津波計を備えた観測機器約15キロおきに埋設し、総延長820キロ海底ケーブルで、陸地の基地局とつなぐ敷設作業を実施した。

地震・津波観測監視システム「DONET」概略図


(C)神戸新聞NEXT

震源域の海底に設置される観測機器。
地震計や津波計が内蔵されている。


(C)海洋研究開発機構(提供)



システムで最も期待されるのは、地震と津波の早期検知。

震源域の海底に観測機器を設置し、岩盤の動きを直ちに察知する「DONET」が稼働すれば、陸上の地震計より5〜10秒早く緊急地震速報を伝えることができる。

地震と津波の早期検知は、鉄道や原子力発電所の緊急停止にも使うことができる。

また、迅速な高台避難にもつながる効果があり、避難の迅速化を徹底すれば死者は400人に減らせるとして、大幅な被害軽減が期待される。




東日本大震災では、気象庁が3分後に大津波警報を発令。

だが、実際の津波より大幅に低い予測となり、「10メートル以上」とする第2報は、地震発生の30分後だった。

これに対し、DONETは精度の高い情報を15分ほど早く出せる見通しだ。

和歌山や四国沿岸部は地震発生から数分、兵庫で最も早い南あわじ市には約40分で津波が到達するとされている。




地震予測への貢献も見込まれる。

同機構海底観測技術開発グループの川口勝義リーダーは「未知だった海溝型地震のデータをこれほど詳細に集められるシステムは世界初。
地殻変動を正確に把握し、地震の予測研究にも役立てたい」と話す。




【南海トラフ巨大地震の兵庫県被害想定】

マグニチュード(M)9クラスの地震が起きた場合。

(津波)
※ 最悪の場合。
南あわじ市8.1メートル
尼崎市4メートル
神戸市3.9メートル

(死者)
計2万9100人が死亡。
このうち津波による死者が96%を占める。




参考・引用:神戸新聞NEXT
『南海トラフ早期検知期待 新監視システム月内完成』

2016/3/6 07:00







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