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「千鳥海溝」も超巨大地震 緊迫性高い 今後30年で最大40%

2017.12.21 Thursday 07:12


政府の地震調査委員会は19日、北海道東部の沖合千鳥海溝で、今後マグニチュード8.8程度以上の超巨大地震が起きるおそれがあるとする新たな評価を公表した。

こうした地震は、過去に350年前後の間隔で発生し、前回からすでに400年程度経過していることから、次の巨大地震が切迫している可能性が高いとしている。

前回の評価は、2003年の十勝沖地震(M8.0、最大震度6弱)の翌年に公開しており、今回は13年ぶりの見直しとなる。






想定される震源域は、千島海溝沿いの「十勝沖」と「根室沖」、北方四島がある「色丹島沖および択捉島沖」で、複数が連動した場合マグニチュード8.8程度以上の超巨大地震となり、今後30年以内の発生確率7%から40%と想定。

ただ、北方四島については現在も調査中で、今後の調査の結果によっては想定される地震の規模がさらに大きくなる可能性があるとしている。



画僧:NHK NEWS WEB






海底から内陸に運ばれた砂などの「堆積物」の調査結果から、「千島海溝」は400年ほど前の17世紀に、現在の海岸線から最大で4キロ内陸まで浸水する巨大津波が発生していたと推定。

政府の地震調査委員会の委員で、津波防災に詳しい東北大学の今村文彦教授は、「これまでの研究成果から、巨大地震が起きると北海道では、東日本大震災と同じように20メートルを超えるような津波が、広い範囲で起こる可能性が高い。
また海溝沿いにある東北北部でも、大津波のおそれがある」と指摘。

「千島海溝」で起きる巨大地震と津波は、これまで考えられていたよりも切迫性が高いとみられる。





さらに今村教授は、「今回の評価は、東日本大震災のような『想定外』をなくすため、震災から6年余りにたって、科学的な知見を総動員して出した結果だ。

今後、国が公表する予定津波の高さ到達時間の予測を活用し、命を守るための避難計画具体的に検討してほしい。

避難車をどの程度使うか避難ビルをどう整備するのかといった課題に、行政だけでなく、住民も具体的に向き合い、備えを進めてほしい」と話している。







小此木防災担当大臣は、閣議のあとの記者会見で、「巨大地震に対する防災対応を検討するためには、まず想定すべき最大クラスの地震津波を決める必要があり、有識者からなる検討会で検討を進めている。

今後、被害想定や新たな防災対策を検討し、なるべく早く結果を取りまとめたい」と述べ、国として被害想定などの取りまとめを急ぐ考えを示した。






政府の地震調査委員会は、日本列島周辺で海のプレートが陸のプレートの下に沈み込んでいる「海溝」や「トラフ」で起きる海溝型地震について、防災対策に生かしてもらうため、発生するエリア規模、それに確率を評価している。


画像:NHK NEWS WEB


対象となっている領域は6領域

千島海溝
日本海溝がある「三陸沖から房総沖
日本海東縁部
相模トラフ
南海トラフ
日向灘および南西諸島海溝周辺

いずれも平成16年までに評価をすべて公表していたが、6年前の東北沖の巨大地震を受けて見直しを進めている。

平成25年に「南海トラフ」、平成26年に「相模トラフ」を新たに公表していて、今回の「千島海溝」が3つめになる。






南海トラフ」については、「東南海地震」や「南海地震」など想定される震源域ごとに評価していたが、南海トラフ全域で規模や発生確率を評価するように見直し、マグニチュード「8から9」の巨大地震が、今後30年以内に「60%から70%」の確率で発生するとした。

相模トラフ」についても、想定される最大のマグニチュードを「8.1」から「8.6」に引き上げたほか、今後30年以内に発生する確率については、それまでの「ほぼ0%から最大2%」を「ほぼ0%から最大5%」に見直した。

千島海溝」は、前回「十勝沖」と「根室沖」の地震が連動して発生し、マグニチュードは最大で「8.3程度」と想定していたが、前述の通り今回は北方四島がある「色丹島沖および択捉島沖」を追加し、この複数が連動して「マグニチュード8.8程度以上」の巨大地震となるとし、今後30年以内の発生確率は「7%から40%」とした。

政府の地震調査委員会は、このほかの領域についても今後、評価を見直すことにしている。






さらに今回の評価では、「千島海溝」で起きる「マグニチュード8.8程度以上の巨大地震以外についても、地震の発生確率規模見直しを行っている。

十勝沖

十勝沖では、過去およそ170年間に、マグニチュード8.0以上の地震が3回起きていている。

昭和27年3月にはマグニチュード8.2の巨大地震が発生し、北海道厚岸町で6.5メートルの高さまで津波が押し寄せた。
平成15年9月にもマグニチュード8.0の巨大地震が発生し、北海道東部で震度6弱の揺れを観測したほか、北海道えりも町で4メートルの高さまで津波が押し寄せた。

前回の評価では、マグニチュードを最大「8.1前後」と想定していたが、さらに広い範囲が動く可能性があることなどから、今回は「8.6程度」に引き上げた。
今後30年以内の発生確率は「7%」で変わっていない

根室沖

根室沖では、過去およそ170年間に、マグニチュード7.4以上の地震が3回起きている。

昭和48年6月に起きたマグニチュード7.4の「根室半島沖地震」では、津波の高さは根室市花咲で2.8メートルに達した。

前回の評価では、マグニチュードを最大で「7.9程度」と想定していたが、「十勝沖」の評価と同じ理由で、今回は「8.5程度引き上げた上で、今後30年以内の発生確率も「60%程度」から「70%程度」に見直している。

色丹島沖及び択捉島沖

色丹島沖及び択捉島沖」では、過去およそ120年間に、マグニチュード7.3以上の地震が合わせて5回起きている。

昭和38年10月にはマグニチュード8.1の地震が発生し、択捉島で津波が高さ4メートルまで押し寄せた。

前回の評価では、マグニチュードを、いずれも最大で「色丹島沖」が「7.8前後」、「択捉島沖」が「8.1前後」と想定していたが、今回は2つの領域を区別せずに評価した結果、マグニチュード「8.5前後」の地震が、今後30年以内に「60%程度」の確率で起きるという想定に見直された

このほかの地震

このほか、今回は千島海溝のプレート境界で起きるマグニチュード7.5程度の「ひとまわり小さい地震」や、陸側のプレートの下に沈み込んでいる海側のプレートの内部で起きる地震についても評価していて、このうち沈み込んだプレート内のやや浅いところで起きる地震については、マグニチュードが「8.4前後」、今後30年以内の発生確率は「30%程度」と想定されている。




画像:NHK NEWS WEB





参考・引用:
NHK NEWS WEB
「千島海溝 巨大地震 切迫の可能性高い 地震調査委」

2017(平成29)年12月19日(火)付記事













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